見慣れた字 ラブレター
うそよ、まさか
君の呼び出し?
この恋はやぶれたはずよ
よそう、捨てよう


待ち合わせ時刻は今夜
ほらね誰もいないんだけど
来てしまった美術室
肖像画も笑い泣きだわ

予想外の悪意くぐり抜け
捨てたはずの未練と出会う
廊下で相対したキミは
鏡の中でサエない私

(携帯の電源をOFFに)

鳴らない電話を放り投げて
片足で階段を蹴った
ローファーの音 響かせて
屋上まで走るわ


理科室で骸骨がうめく
家庭科室でミシンが走る
追い詰められた保健室で
聞こえてきた吐息にびくり

ただのすれ違いだと信じ
残してきたチョークの伝言
「どうかまた会いたい、君に」
ベートーベンが嘲笑う

(携帯の電源をONに)

鳴らない電話にしがみついて
バタ足もがいて叫んだ
心臓の音 うるさくて
臆病まで走る

よそおう冷静はもろくて
「また明日」は砕けた
いっそこのまま走ったら
どこまでいけるかな

(電池切れ、電源OFF)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

【応募用】疾走ハートブレイカー

Kazkun@かずくんPさんの楽曲の歌詞募集に応募させて頂きました。

(http://piapro.jp/content/ek0eumjqkcb9wdjt)


曲を聞いたときに、人気のない夜の学校で、階段を駆け上がるリンの姿が浮かんだので挑戦してみました。

靴箱に入れられたラブレターを見つけて、「嘘よ、まさか」と早まる鼓動のように、学内を疾走する足音のように、ドラムとベース音が高まっていく…なんてね。

リンは保健室でなにを見ちゃったんでしょう。そもそも相手の男はどうしてわざわざラブレターなんか書いて呼びつけて、待ちぼうけを食らわせたりしたんでしょう。まさに予想外の悪意。

あ、携帯電話のバイブ音は電源停止音と電源起動音と解釈しました。最後は、電池が切れちゃったんじゃないかな、と思います。

閲覧数:175

投稿日:2011/01/01 12:40:16

文字数:420文字

カテゴリ:歌詞

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