ぬらぬらと沈むプールの中
ひたすらに
生々しさがへばりついていく


絡められた腕を
ただ興味深いとして
連ねる他人の台詞
視線を待つ

それは恐れ慄く生命の拍動

もしも内側に真実があったなら
刺される意義も見い出せただろうか
何のための身体かさえわからないから
明け渡しても楽になれないのだろうか


夜半は虚ろ
揺れる視界に爛々と
恋を説かれては退化した

ぬらぬらと沈むプールの中
こんなにも生々しさを抱えて尚
電極を埋め込まれ喘ぐ羊のよう

わたしの本能は未だ辿り着かないでいる


快楽が描いた情動を
人たる証左と言うのなら
胡乱な奴に飼い殺されても
もういいんだ

要らない身体を投げ捨てるプールの中
餌もなく溺れ続け
知った風に鳴いてしまう
一生の終には愛を暴かれたいと

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

喘ぐ羊

閲覧数:67

投稿日:2023/03/14 04:58:23

文字数:343文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました