揺らぐ夢に消える偽りの幸福(しあわせ)
耳鳴りによく似た雨音を捉えて
瞳に映る薄暗い部屋を眺める
雨が埋めた水溜まりに溺れていく

弧を描いて迫りくる水飛沫
傘はひとつ守るものはない
目の前の世界滲むまでの数秒間
あたしに残された景色切なさを覚えて
あぁ今日も濡れるのね

駅に降りて今日もまた同じ道筋
北口徒歩10分あたしなら5分ね
歩く脇道窪みに溜まる雨の粒
タイヤが踏んだ水溜まりの叫ぶ声音

弧を描いて迫りくる水飛沫
傘はあたしを雨から守るだけ
目の前の世界怯えるまでの数秒間
あたしに残された景色あざ笑うかのよう
あぁ今日も濡れちゃうわ

弧を描いて迫りくる水飛沫
傘はひとつ守るものはない
目の前の世界滲むまでの数秒間
あたしに残された景色切なさを覚えて
あぁ今日も濡れるのね

目の前の世界怯えた後の数秒間
あたしに残された水滴生温い湯のよう
あぁ今日も濡れちゃったわ