BPM:136

返して　ねぇ僕の大切な人
他に何も要らないよ
あの子がいない　
こんなくだらない世界なんて
無価値も同然だ


飛散した生に朦朧とした
間違っていた？ 当然だ
非力で情弱な少年にお似合いのショーさ

底泥な脳に一体何を求めたんだ
どうせできやしないような事ばかりだろう

淡い記憶　焦げていく
振り返る残影
項垂れた少年は
虚ろに浸った

戻りたいと願う滑稽な夜
消えた灯と命が
離れないんだ僕の頭の中を
ずっと蝕み淀んでいく


いつかの為に僕は今日も
汚いお金を稼いだ
とうに迎えた限界だって
どうせつまらない妄想だ

増えていく反抗心を
溜め込んでは血を吐いた
「あの子の為だ」 なんて
言い聞かせるようにして

暗い世界を歩いて
微睡み　出会った
笑う陰はこう言った
「それは自己愛だ」

わかっているんだ　
僕はどうしようもない
それはわかっているけど
遣る瀬ないんだ
君の涙の理由さえもう
聞けないと思うと


ねぇ　教えてよ
僕たちがさ
何をしたっていうんだよ
ただ一度 もう一度
会いたいよ
あぁどうか

許してくれ 君を護れない僕
なのにまだ生き続ける
救いたいんだ 僕にできる事なら
なんて君はもういないのに


8年前に僕は落ちた
ここは何一つ
変わってやしないんだ
滑稽な噺だろう？

今日からこの十三街は
化物の巣窟さ
始めようか御伽を
この物語を