吐息は空より深く沈み
風と交じり隙影隠す
宵の入り一人しんと佇み
満ちゆく夜を胸に包む
暗がりにたゆとう色の無い花
枯れたことも知らず咲く
儚き一夜の生
夢は瞬きの中に
褪せゆく白と黒
思いを影に留めて発つ
雫は海より広くあふれ
波と響き水影揺らす
夜半の凪やおら小絃に触れ
欠けゆく月へ調べ鳴らす
虚ろを漂う詩の無い唄
夜霧に紛れて消える
静かに降る星霜
願いは悠遠の果てに
醒めゆく天と地
心を影に残して往く
赤錆びた時こまやかに綯い
一途に露の間を編む
艶なる終の先
待宵未だ来たらず
遠のく夜と空
香りを影に託して散る
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