「祈り」(intro.)
Kyrie eleison
Kyrie eleison
主よ、わたしとわたしを歌う心のために
「森」
樹木の梢から光が散りばめられて
どこも真新しい匂い
時間さえも惚けたまま 一度全てが立ち止まる
こんな季節には 何と名前をつけよう
わたしもしばらく座り込み 夢に耽っていた
目を瞑れば 地面との隙間から
しずかに透明な悲しみが溜まっていく……
何かを待っているのだと知っている
わたしは「いつまでも」という祝福を
わたしを幸福な夢へと閉じ込める
遠いあこがれに 送ったのだ
そして 見えない星を指さしては
「ほら、あの青い星は真っ逆さまに落ちて、山並みを燃やしていくだろう?」と言うのだ
「まどろみ」
清らかな声が流れている……
夜の底の冷たさ、マジェンタの芳香
瞳はなく、見つめる月の視線が
重なる葉の終端まで届く春の森
私はと言えば、空を見上げることはなく
まどろみの中で耳だけが澄んでいく……
アルペジオのように全ての音はきらめき
闇の中へ帰っていく 再び
そして!私は私でなくなる
夢さえも離さないようなやさしい宇宙の中で
それでも私はどこにも行けないのだ
想像の中に浮かんで、私を忘れる
その時遠くから草木を掻き分けて接近する
風が私の夢も攫っていった
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想