ひとつ欠片が音を立てて弾けるように割れて砕けた
同じように私の記憶が音を立てて弾けて割れた
君の名前すらも砕けて「あなたは誰なの」と呟いた
苦しげな表情(かお)をした君は苦い笑顔で名前を言った
それでも私は分からない 「どうしてあなたはここにいるの」
それを聞いた君は部屋を出て窓の外で涙流してた
自分の名前すらも分からない 他人(ひと)の名前なんて論外で
”多分”両親だと思う人から2度目の名前をもらいました
「あの人は誰なの」と指差し君の方へ話題を振るけど
両親は一言も触れずに私の回復祈るばかり
私はあの人のことを知りたい だけど誰も教えてくれない
もしかしたら君はひょっとして 私の大事な人なのかな
それなら君から言えばいいのに君はいつも悲しい顔をするね
もしかしたら君はひょっとして 記憶が消えた原因なのかな
毎日 君が来てくれる だけど
そのたび みんなが苦しい 顔をするの
君は大切な人”だった”かもしれない だけど
今は わからないままなの だから…
もう来ないで そう告げて 俯く
君の顔 見たくない きっと悲しい顔
ごめんね でももし君が責任を感じてるのなら
私のことなんか忘れて 前を向いてほしいの だから
ごめんね
それから平穏な日が続いてそれでも私は変わらないまま
君が誰だったのか知りたいけどそれより自分のことが知りたい
このまま暮らしていればきっといつか取り戻せる記憶あるのかなと
すぐそばまできていた戦火の兆しに私は気づかないままでした
朧に 霞む目の前 紅く
火の中 死を覚悟したんだ その瞬間に
まるで炎が張り詰めた糸燃やしたように
溢れた あの日までのことが…
君を救おうと無茶した私がその時から記憶を失くした
「最愛の君を救うためならば命なんか惜しくない」なんて
君と私もうすぐ一つになれる そんな日が近づいてたあの日
そんな君を自分から遠ざけた私はもう君に会えないの?
逢いたいよ 逢いたいよ 今すぐ助けてよ
燃えていく 消えていく 思い出の記憶
ようやく 思い出せた しにたくないよ
涙流す 紅い向こう 君の影が 映ったような
ごめんね ありがとう
さよなら
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