仮題:僕一人きりの世界
S1
僕以外 誰も居ない 静かな世界に
なれば いい のにな なんて夢の中で
落ちてた緋色の絵の具を地面に垂らして
そう願ってみたら 緋花(ひばな)が咲き乱れた
A1
目を覚ますと 家の中に 僕以外は 誰も居ない
外に出ても 犬一匹 見当たらない これは夢か?
携帯から 祈るように 鳴らすコール 誰も出ない
僕以外は この世界に 居ないらしい そう感じた
B1
死ぬまで独りで 生きていくなんて
出来るわけないさ 「これは夢なんだろ…?」
S2
僕以外 誰も居ない 静かな世界は
嫌な 事 一つ ない 夢の世界だ
ムカつくくらい綺麗な空を眺めながら
一人ぼっちでただ 涙こらえ喚(わめ)いた
A2
思うがまま 好きなように 何をしても 怒られない
この世界は 幸せだと 開き直ってみたけれど
C1
何をしても一人じゃ 笑えない
この世界から逃げ出してやる とビルを駆け上がった
B2
唇噛み締めて 涙零れ落ち 地面が潤い
緋花が咲いた 僕を嘲る(あざける)ように
S3
僕以外 誰も居ない 屋上の隅で
笑い 合う 人が 居る 僕の世界へ
戻るため 重い身体 傾けた時に
携帯が 強く 震え鳴り響いた
ムカつくくらい綺麗な空を
見て笑った僕は 皮肉を込めて思う
「なんだ笑えるじゃん… サヨナラ」
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