わかりやすい死に方を思い浮かべる癖は
生き方がわからない限り続くようで

彷徨い歩く迷路の中
迂闊にすれ違っては

色んな摩擦を繰り返し続けるんだ


壊れる前の形が
正常じゃないとわかったあの日

直すことも 治ることも
必要がないと悟った


優しい嘘に包まれながら

温かい嘘と戯れながら


「死亡率100%の“人生”という名の病に向き合う」


そんな生き方を僕は受け入れたんだよ


人の心というのは喜びや温もりよりも
痛みや苦しみの方が残りやすい造りだから

迷っても振り向かないようにして

怖くても引き返さないようにして

生きるということは…つまり…


「今よりマシであることを願っての前進なんだ!」


知らずにいた方が良かったモノ

そう言い聞かせて知らないフリして過ごしてきたモノ

ひた隠しにしてきた本音よりも
さらに欲深い本心が飛び出しそうだ



生まれたことに理屈は無くて

生きてきたことに理由は無くて

生きていくための理想は無くて



もう  ゆっくりと  ねむりたい



疲れ果ててしまった僕の鼓膜に鳴り響く

「生存者を確保しました。」という不要な声

心の辺で佇む私を
無理やり引きずりあげるその握力は

単純な痛みとともに
僕の記憶を呼び戻した


ああ… そっか…… 
僕は… これから… 

もっと高い位置から
この場所に堕とされるんだね


上を見上げてやっと見つけたんだ

僕がこの迷路に入ってきた その入り口を

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迷路の住人

初めてなんちゃってポエトリーリーディングに挑戦してみました。

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投稿日:2021/09/17 01:44:44

文字数:637文字

カテゴリ:歌詞

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