夜の狭間の六等星に
縋り続ける暗夜行路
揺らぐクラゲが波間に消えては
海蛍が敷く銀河鉄道

灯台の電光が少年少女を韶光へ導く
東へと廻るたび、朝露が追いかける未来

暗がりから逃げたいだけなんだ
辛いことを埋めたいだけなんだ
そうやって負け続けた生が
汚れた空に見蕩れていた
もう嫌だって振りほどいた
もうダメだって穴を掘った
何をやっても無駄だったのなら
どうすればいいか教えてくれ


廃れた母校に空風が脈動
擦りむいた傷が少し疼く
諦めるのはもうやめた
そう言った鏡は引きつった

赤冷めた静かな吐息は排気と混ざって犯された
人魚姫のボトルメールは寂しく海辺に立っていた

楽しいことに酔いたいだけなんだ
幻想に染まりたいだけなんだ
そうやって背いていた現実が
微笑んだままナイフを突き刺した
温かかった赤い涙
知らず知らず頬を濡らしていた
ぼんやりとした何かがまだ
胸の内で静かにともってた


幽閉されてた鳩、キツめのタバコ
霧雨明けの未明に散れ
カシオペヤ座　極星の母
泣いた旅人に泣いていた

言葉を見つけたいだけなんだ
生きていいと言われたかったんだ
こうして歩いた道のりが
そのまま僕らの残した生だ
朽ちかけていた希望の花
淡い色とともに咲いていた
ぼんやり照らしていた何か
ただ静かに笑みを浮かべてた