素敵なドレス 綺麗なクツ
全て今だけ 私のモノ
そう 12回の鐘が鳴るまでの

貴方と 踊れるダンス
軽やかに 舞える私 なのに

どうして どうして
私を 独りにするの?

「愛しているから」 それは
秘かに呟く 王子様の罠
「壊したくない」 そう
全て 慈悲なのよね
「だからそっと」 所詮
私は 灰被姫
「別れよう」


置いてきた ガラスのヒール
貴方は 気付いてくれた?
鐘が告げたら 消えるのかな

貴方から 逃げるステップ
不安だけ 置いていくわ 嗚呼

どうして どうして
魔法は 解けてしまうの?

「君は美しい」 そんな
柔らかい刺 私を苦しめて
「花のように」 なんて
甘い嘘 囁かないでよ
「咲いていたよ」 所詮
私は シンデレラ
「沢山の中で」


「儚げに見上げる」 何で
淡い瞳に 揺れた心の私を
「君の横顔」 どうして
隠したのに 見抜いたの?
「月のように」 時に
魅惑的に 見つめながら
「美しくて」 こうやって
挑発的に 犯してゆくのね
「見惚れたんだ」 そのまま
抱き締めて 欲しかったのよ
「本当に君を」 所詮
私は 灰被姫
「食べてしまいたい」



さよなら、さよなら
偽りの王子様