奏でられると信じて

朝、目覚めれば小鳥たちが歌ううたと
心臓が打ち鳴らしているビート混ざる
この世界は音楽に溢れている

昼下がり猫信号街路樹 A4ノート
水たまりバス炭酸サッカーボール靴
この世界は音楽に溢れている
雑音たちも音楽にほら様変わる

不意に降り出した雨の音
隙間漏れ出した風の音
耳を塞ぎたくもなるけど
きっと捉え方一つでドラムやブラスに変わる

鼻歌うたって手を鳴らして
ここに今日も音楽が
雨に遭って風に遭って
冷えちゃう日もあるけど
雲が去って晴れ渡って
青く澄み切った空には七線譜が光って
暖かな気持ちの歌を奏でられると信じて

夜の帳一日の終わり
趣味をしたり好物食べたり
通話繋ぎケラケラと笑い
眠たくなり寝息立ておやすみ

夜の静寂（しじま）なんて誰かが言うけど
耳を澄ませば小さな寝息がトゥッティして
それに合わせて虫たちのアンサンブル
聴こえる聴こえる聴こえる

晴れ間鳥歌ううたと
雨が叩いたアスファルト
風が吹き揺らぐ窓
翳り曇り響く稲妻と
雪を踏み鳴らした子
虹に跳ねた心歌ったラブソング
聴こえる聴こえる

息を吸って (吐いて) 心臓鳴らして (鳴らして)
誰しもが音楽を生きるため奏で合って
世界はオーケストラ

好きな歌うたって好きな音鳴らして
ここに今日も音楽が
朝にだって夜にだって
音楽は鳴り止まない
雨が上がって風が止んで
暗く冴え透った夜空にも七線譜は光って
暖かな気持ちの歌を
華やかな気持ちの歌を奏でられると信じて