触らないでよ
そんな熟れた手つきで
分かったような口振りしないで
私あんたの天使になんかならないから

明かし暮らす時間 眼焦がすほど
幾つも月を見た
綻びを裂かないよう 胸に咲いた
芥子の花を愛で 心満たす
暗い暗い隘路に 招かれたら最後
少しずつ また断たれていった退路
この頚枷のチェーン鳴らして
ほつき回るレイトナイト

あーあ 気づいちゃったんだ
神様は色に酔い堕ちた
私すら愛してくれんだ

エンジェルなんてなれない!
この翼だって 何もかもが朽ちてく
イノセンスを誰か返してよ
お願いだから
もう構わないでよ
アガペーは苦しめるだけ
美しい言葉など似合わないんだ
私あんたの天使になんかならないから

千切れるくらい 薄っぺらで
透かした契りで 握られた手綱
石が抉ったこの皮膚に青痣
一つ二つとまた増えてく痛覚
深い樹海に 足を踏み入れたら最後
光届かぬ 常しなえの回廊
あの温かな手を 懐かしく思い
浸るレイトナイト

あーあ 気づいちゃったんだ
神様と居た日の絶望しか
私はもう 愛せないんだ

エンジェルなんてなれない!
この光の環すら二つに割れてしまう
イノセンスを誰か返してよ
お願いだから
もう触らないでよ
そんな熟れた手つきで
分かったような口振りしないで
私あんたの天使になんかならないから

タトゥーの文様すらも
爛れちまった異形に成り下がって
ぐちゃぐちゃな私を
あんたはどうして抱きしめてくれるの

エンジェルなんてなれない!
この翼だって 何もかもが朽ちてく
イノセンスのない私に
角が生えてゆく
どうか愛して 化け物の私を
美しい言葉など似合わないんだ
私あんたの悪魔になってやりたいから

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天使

閲覧数:558

投稿日:2022/03/13 09:12:22

文字数:716文字

カテゴリ:歌詞

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