「ねえ、どうして君は、いつもいつも笑っているの?」
ある日突然言われたその一言は、この1年1度も話しかけられたことのない男の子に言われた。
よく見ると綺麗な顔をしているその男の子は、瞳まで綺麗な青い色をしている。
着崩したとは違う、ワイシャツのボタンの開け方とか。今までにこの学校でどうして1度も見た
ことが無かったのだろう、気付かなかったのだろうという程、わたしはその男の子に見入って
しまった。
「ねえ、聞いてる?」
不機嫌そうに彼がもう一度しゃべった後、わたしはやっと我に返って、その質問の返答を考え
た。
―――…「どうしていつも笑っているの」…って。
どういう意味だろうか?
考えている内、更に意味がわからなくなってくるので、いっそ訊いてみた。
「どういう意味ですか?」
どうにも年上に見えるので、敬語で話すと、より不機嫌そうな表情になったので、わたしはや
めることにした。
「別に、不思議に思っただけ。
笑ってたら・・・不謹慎だから」
しゃべっている途中から、どんどん伏し目がちになっていき、とうとう顔ごと俯いてしまった。
わたしはそのとき気を使おうとしたのかわからないが、こう言った。
「あの、よくわからないですけど―――」
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