二重の太陽と半透明の雲
春の風が今 頬を撫でた
何も見えない、聞こえない
だれかの助けが欲しいわけでもない
いつか月が迎えにくるでしょう
空から降った星で地面が鳴る
雨のような光景に目を疑った
すぐに逃げようと、近くのぬいぐるみの手をとった
彼は黙り込んだままだった
流星の中を駆け抜ける
誰もいない家、街、世界
取り残された悲しみなんてとうになくて
月から迎えがきても拒もうか
こんなに素敵な世界(ゴミ)に埋もれているのだから
離れてしまうのはもったいない、もったいないよ
僕一人の地球と
なんてことはない、ある終末を告げる声──
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