―死神のおつかいたち
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あるところに、1人の男がいました。
その男は世間で少し名の売れた歌手でした。
仕事が終わり家に帰る途中、道の真ん中で黒い服を着た人が倒れていました。
男は驚き、その場から離れようとしました。
しかし、黒い服を着た人が苦しそうに呻いているのを聞いて立ち止まりました。
「あの……大丈夫ですか?」
「うぅ………。」
男が声をかけると、黒い服を着た人は何かを言いました。
「え?」
「お、お腹が……」
「痛いんですか?」
「ちがっ…、お腹が…減ったんだ。」
「………。」
男はあきれました。
しかし、声をかけておいて無視するわけにもいきません。
男は仕方ないと思いながらも、今日の夕飯のはずだったパンを黒い服を着た人に分け与えました。
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「あーおいしかった。助かったよ。」
「いえ。」
黒い服を着た人は、パンをペロリと平らげてしまいました。
その後にこう言いました。
「でも、俺を助けてよかったの?」
「どういう意味ですか?」
「え、わかんない?俺、死神なんだけど。」
「……うそ。」
男はそれを聞いて頭を抱えてしまいました。
世間でいう“悪者”を助けてしまったのですから、当然の反応です。
黒い服の人は何かを考えていました。
男はもう関わってられないと思い、その場を離れようと思いました。
「ちょっと待てよ。」
黒い服の人が男に声をかけました。
男は渋々振り返りました。
「俺を助けたお礼をしてやるよ。」
「いいですよ、別に。」
男は露骨に顔をしかめながら言いました。
「遠慮すんなよ。お前が死にそうになったら、必ず使いのものを送るよ。」
「それは…」
男はその提案を魅力的に感じました。
(死神が来るまで僕は死なないんだ。)
男はその死神の提案を受けることにしました。
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それから男はだらけた生活を送っていました。
仕事もしないので、世間からは忘れ去られていきました。
それでも男は平気です。
お酒をたくさん飲んだり、タバコを吸ったり……そのようなことばかりして過ごしていました。
しかし、ついに男は病気になってしまいました。
けれど男は病院に行きません。
(まだ使いは来ないし、大丈夫だろう。)
だんだんと頭痛がひどくなり、咳も出てきました。
それでも男は動きません。
男は苦しいと思いながらも眠りにつきました。
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「ん…、あれ、ここどこ?」
男が目を覚ますと、知らない場所にいました。
首を傾げていると声をかけられました。
「お、久しぶり。」
「死神…。」
そこにはあの時助けた死神がいました。
「何でそんな不思議そうにしてんだよ。お前が死んだから、迎えに来たぞ。」
「僕が、死んだ?……約束が違うじゃないか!!使いなんて来なかったぞ!!」
それを聞いた死神は不思議そうに言いました。
「俺はちゃんと送ったぞ。」
「来てないよ!!」
「送ったつーの。しかも何回も。熱とか頭痛とか咳とかしたろ。」
「……あ、」
「せっかく俺が何回も忠告してやったのに、それを無視してあんな生活を送ったから死んだんだよ。もっと気をつけて生活したら死なずにすんだのに。」
☆おしまい☆
コメント1
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ご意見・ご感想
禀菟
ご意見・ご感想
言いたい事がはっきりしてるね!!
聞いたことある話!!
だけどkwskは知らんかった…
文才ってどこで手に入れたの?
2011/05/23 23:31:06