気づいたらもう、転がり落ちていた。
底はどんなだろう、痛いのだろうか、いつまで落ちるのだろう、そもそも、底はあるのだろうか、たどり着くのだろうか、それともたどり着く前に恐怖で死んでしまうのだろうか。
転がる際に感じる痛みに、ますます増えてくる絶望感。
怖い。本当に怖い。
どうせ今までのよりも底が浅いわけなんてない。
自分はどうなってしまうのだろう。
もう一度のぼってくることはできるのだろうか。
不安しかない。
上を見ようにも、視界がぐるぐると回って、自分の客観的位置すらわからない。
どうしようか、いやどうしようもない。
流れに身を任せて、ただ底にぶつかるのを待つことしかできない。
何が悪かったのだろう。
調子に乗っていたのだろうか。
驕っていたのだろうか。
もうあんなことは起こるはずないと、心の中で慢心していたのだろうか。
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