それは目に見えない　耳にも聞こえない　触れることもできない
知っている？　君は
それは眩しい光　軽やかな音楽　温かい手の平
覚えてる？　君は

家族や友達もしくは恋人
近付いてみると感じられるもの？
お別れの朝や再会の夜に
遠く離れると気付かされるもの？
千差万別のその答えは？

泣きたいと感じる　寂しさを覚える　ひとりは怖いと言う
それは自然なこと？
「泣きたくなんかない」「寂しくなんかもない」「ひとりでいい」
なんて言わないで　君は


「求めた分だけ返してよ」　それは損得勘定？
数量じゃ量れないよ？　論理的ではないから
いつでも割に合わない？　片矢印だから
「一方通行なんていやだ！」と思うもの？

無償といっても保証はないもの？
清濁併せたその答えは？

それは目で見ていたい　耳で聞いていたい　ずっと触れていたい
知ったかい？　君は
それは仄暗い闇　重苦しい鎖　冷たい刃の目
覚えたかい？　君は


いたいいたいと願うことも
痛い痛いと嘆くことも
全てすべて受け入れたら幸せに？

何ぞ何ぞと訊ねた
『それ』の名前は君次第
今すぐに答え出そうとしなくていいから見つけてね

それはその人を守りとおせる強さ？
それはその人に甘えたくなる弱さ？
君の絆に気付いてほしいという詩


平等じゃなくても持っているはずの
善悪ではないその答えは、

それは目に見えない　耳にも聞こえない　触れることもできない
知っている、君は
それはいつも傍で　君を抱きしめてる
それを感じられる？　そうならばいいな。



【読み仮名】
それはめにみえない　みみにもきこえない　ふれることもできない
しっている？　きみは
それはまぶしいひかり　かろやかなおんがく　あたたかいてのひら
おぼえてる？　きみは

かぞくやともだちもしくはこいびと
ちかづいてみるとかんじられるもの？
おわかれのあさやさいかいのよるに
とおくはなれるときづかされるもの？
せんさばんべつのそのこたえは？

なきたいとかんじる　さびしさをおぼえる　ひとりはこわいという
それはしぜんなこと？
「なきたくなんかない」「さびしくなんかもない」「ひとりでいい」
なんていわないで　きみは


「もとめたぶんだけかえしてよ」　それはそんとくかんじょう？
すうりょうじゃはかれないよ？　ろんりてきではないから
いつでもわりにあわない？　かたやじるしだから
「いっぽうつうこうなんていやだ！」とおもうもの？

むしょうといってもほしょうはないもの？
せいだくあわせたそのこたえは？

それはめでみていたい　みみできいていたい　ずっとふれていたい
しったかい？　きみは
それはほのぐらいやみ　おもくるしいくさり　つめたいやいばのめ
おぼえたかい？　きみは


いたいいたいとねがうことも
いたいいたいとなげくことも
すべてすべてうけいれたらしあわせに？

なんぞなんぞとたずねた
『それ』のなまえはきみしだい
いますぐにこたえだそうとしなくてもいいからみつけてね

それはそのひとをまもりとおせるつよさ？
それはそのひとにあまえたくなるよわさ？
きみのきずなにきづいてほしいといううた


びょうどうじゃなくてももっているはずの
ぜんあくではないそのこたえは、

それはめにみえない　みみにもきこえない　ふれることもできない
しっている、きみは
それはいつもそばで　きみをだきしめてる
それをかんじられる？　そうならばいいな。