
夏の声がする
囁く様にしか物を言えない
息を詰めるラムネの様に
傷つけない様に
透明な言葉は空っぽの様で
少し切ないビー玉の様に
寂しいとか苦しいとか
どれも幸福の内なら
私は今、笑っていなくちゃ
ひとりぼっちになってしまう
冷えた掌
そっと重ねて包む仕草
その名前も意味も識らないけど
沈む目を掬う声
ねえずっと離さないでいてね
そっと微笑んでいた
そして私は夏を飲み込んだ
夏の匂いがする
呼吸をひとつ足して
名前を呼べば
ふわり笑う陽射しの様に
見えないように
隠してしまおう
醜いものは
泡音すら聞こえぬように
愛しいとか恋しいとか
誰も泣いて歌っているのに
それでも手を伸ばそうとするの
真似事でも叱らないでね
泡立つ心を
そっとのぞいてくれるのなら
それはそれで救われるのかな
消した涙の跡 傷跡
撫でられる日が来る
きっとそんな気がした
そして私は夏を飲み込んだ
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