その昔の戦場 散り行く幾万の武士[もののふ]らの 儚き理想 夢の跡
己[おの]が為と 同胞[はらから]偽って 
震える足密か隠して 郷里背にし 焼き付けた 滲みながら

契り交わした朝影の 絹屋の娘は愛するヒト 送り出した 待つからと        
引き寄せる馬の手綱 力の限り(に)横腹(を)蹴り上げて 振り返えはしない 
蜻蛉[トンボ]飛ぶ


幾多(or河留)の血潮染まり(or浴び)  幾千の太刀振り 武士[もののふ]となった嘗てのヒト    
嗚呼 彼は娘(の名)(前)(を)忘れ(まし)た

幾多の修羅抜け   幾千の命奪い  斎杭[イグイorイクイ]となった嘗てのヒト 
戦神 (彼は)呼ばれ(まし)た




その昔の時代 待つだけと言われた女達の 幸薄き浮世 泪(の)跡
父母妹[ふぼがいも]が為と 私[わたくし]押し殺し 
乾いた唇噛み締め(て) 売られていく 彼の迎え 信じて

身体穢した朧の 絹屋の娘は愛するヒト 思い浮かべ(まし)た 窓辺から     
力の限り抱きしめた 細き四肢を骨が軋み(んで)あえいだ 声は上げはしない 
蜻蛉[かげろう]揺らぐ


幾つも(の)季節(が)過ぎ 幾人も男知り 女となった嘗ての娘 
嗚呼 彼はもう夢(の中)(の人)

幾年も(の)月日(を)経て 幾人も子宿し 母となった嘗ての娘 
戦神 風[うわさ]に聞きました





戦終えた白日の花御堂[はなみどう] 身体休める嘗ての彼は思い出してました 
契り交わした絹屋(の) あの娘   

雨上がり(の)西酉[にしどり]の刻 紫陽花の香りに誘われて嘗ての娘は 
祇王寺へ足を運び 蛍飛び交う


幾多の恥偲び 幾多の泪飲み 
そして二人は出会いました 娘  が 初めて泣きました


幾億の星が煌き 何もかもを許し合い 
唯喜びを上げた嘗てのヒトカケラタチ 祇王ぎおう[ギオウ]と 呼ばれました

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

祇王ぎおう[a][●][f]〈3〉

パヤたん@脱力Pさん、藤ヤコタ@音痴Pさん、のコラボ(脱力P&音痴P)曲 の歌詞募集に投稿させていただきました
http://piapro.jp/content/exyww3p1wmi4uscd(音痴Pさん→統一応募先)
http://piapro.jp/content/dwrnqqjikt5gdsq3(脱力Pさんページ)
(前バージョンに関して推敲跡を残すということで消せません。以前のバーションではライセンス表記に誤りがありました。申し訳ありません。お許し下さい。)

落選
改変使用はご自由に


括弧の役割は (字数調整) [読み] です

*追加 題名は【祇王ぎおう】[ぎおう]の一単語分のみです
実はこれ、単純に格好いいから、だったんですが、思えば、『男がすんという日記、女の私もしてみん』(うろ覚え)のように漢字→男言葉 平仮名→女言葉で、漢字+平仮名のセットで本来一人を指すだけの「祇王」を「祇王ぎおう」にすることにより、一組を表せるのでないかと思い…完全に後付けです。良い意味での後付け設定ですね汗


閲覧数:333

投稿日:2009/07/05 22:09:23

文字数:809文字

カテゴリ:歌詞

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