【A】 
姿が映りかえったショーケースから
規則正しく並んだペットボトルを取るついでに
誰もが望む俺を選別している
自分じゃない誰かに成り代わるのにはもう慣れたね

【B】
興味のない話に相槌をうったり
浮浪する愛なんざ無効なんだって
嫌いな子にまでもご機嫌うかがったり
苦労する愛なんざ不要なんだから

【S】
オリジナルのふりをしたそこら辺の他人作の俺が
量産型であることを知られないように
空になったペットボトルみたいに捨てられたくないから
今ある人間関係にしがみつきたいんだよ

【A】
鏡に映る寝不足気味の目尻から
濾過できないくらい大粒の涙を拭いとる
どれだけしんどくなろうがお構いなし
自分じゃない誰かに成り代わるのにはもう疲れた

【B】
好きでもない子たちに愛想ふりまいたり
主張された愛に応えながら過ごす
それがもう当たり前になっていたりして
無償の愛があちらこちらに動く

【S】
用意したはずの衣装の数もわからなくなってしまって
望んでもいないのに出ずっぱりだから
立ち回りも台詞の言い回しも面倒になってしまって
演じなければならない役が多すぎるんだよ

【S】
オリジナルのふりをしたそこら辺の他人作の俺が
量産型であることを知られないように
空になったペットボトルみたいに捨てられたくないから
今ある人間関係にしがみつきたいんだよ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

量産型

もう、疲れた。





※『S』に出てくる「人間関係」を「ネットワーク」と特殊な読み方をしております。

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投稿日:2019/05/21 12:11:48

文字数:579文字

カテゴリ:歌詞

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