遥か遥か、遥か遠くの亡国に
神すら惑わす 歌姫の存在
鎖の絡む、その細い両腕は
剥き出しの骨 か弱き翼
枷を引き摺る、美しき両足を
支える足場 屍の山
赦されざる麗しの声
空に突き刺さり、尚も聳えるグロテスクな搭
神をも虜にせし魅惑の歌姫
世界を知らぬその声は 残酷な音を紡ぐ
遥か遥か、遥か遠くの亡国に
神すら信じぬ 歌姫の存在
瞳に映る、その風景たちに
意味を求める、脆い思考
虚空を握る、薄汚れた両の手は
見えぬ理由に 縋りつきたい弱きココロ
嗚呼世界はただただ広いのね
笑い歌うことしか出来ぬ 夢現の歌姫
神すら信じぬその無知なココロ
世界を認めぬその声は 今日も音を紡ぐだけ
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