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遥か遥か、遥か遠くの亡国に
神すら惑わす 歌姫の存在
鎖の絡む、その細い両腕は
剥き出しの骨 か弱き翼
枷を引き摺る、美しき両足を
支える足場 屍の山
赦されざる麗しの声
空に突き刺さり、尚も聳えるグロテスクな搭
神をも虜にせし魅惑の歌姫
世界を知らぬその声は 残酷な音を紡ぐ...亡国の音
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夜ごと閃くその色は 見事なまでに月に映え
日ごと揺らめくその色は 見事なまでに零れ落ち
嗚呼懺悔の時間と人々嗤いし真紅に消えゆく
アレグロの蒼白は海底に沈みし夢を求め
アダジオの金色は花畑に埋れし愛を探し
プレストの浅葱は人込に隠れし誠を謳う
それらを包みし真紅に夕映えの子守歌を
夜ごと刻まれ霧散す...最果てに
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虚誕の街でうまれたぼくら
虚誕の街で育ったぼくら
虚誕の街でうたう僕らを 萬が嗤う
容易く折れた筈の欠片
大切に持っていた欠片
何時の間にやら 欠片を失くす
つくりごとから生まれた街に住まうぼくら
つくりごとから生まれた街でうたうぼくら
萬が嗤う 欠片が消える 萬が嗤う
偽者 虚ろ 虚構 良く言われ...grief grief grief...
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まぁるい月に何を映そう
ほそい月で何を刻もう
なぁんにも見せない月に 何を隠そうか
満月の宵は 月の中に隠れた純白うさぎを探して
三日月の宵には 捕まえた純白うさぎを刻もうか
新月の宵には 世にも奇妙な深紅うさぎでも隠そうか
綺麗に綺麗に隠さなければいけないよ
誰かに見つかってしまっては 穢れたアリ...月夜の秘め事
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冷たく理解し難い文字羅列
俺の在る証なんて 所詮そんなくらい
けれど微笑み湛えうたうのは
そうでもしないと 本当に消えてしまうから
未知(データ)だけの存在なんて 俺はイヤ
「マスターが喜んでくれるなら」
そんなもん、嘘偽りに決まってるだろ
嗚呼俺に 息吹のこもるウタはうたえない
期待と願いが詞(お...拒絶