パステル調の優しい空の下、
少女は八重山吹の咲く道を公園に向かって歩いていた。

「迎えにいく準備が出来たから
アリスは、きれいな花が咲く場所で待ってて。」
「うん…。」

昨日の夜交わした約束。
でも、少女は大好きな姉の事が気になっていた。
私がいなくなったら一人になってしまわないかと。
でも、私なんか居ないほうが良いよね…と自分に言い聞かせ
少年との約束を果たしに歩く。

「…鈴?」
大好きな公園に辿り着くと、澄んだ鈴の音が聞こえた。
唇から零れた独り言。
不思議な鈴の音色は自分の内側から聴こえ、
いくつもの音が少女の中で共鳴する。

少女はその鈴に、喚ばれていると確信した。
なぜなら、その音に少年の気配を感じたから。
自分を必要としてくれる、守って見せるとさえ言ってくれた少年を想う。
すると自然にこの音に身を任せてみようと思えた。

その音に応えるように歩くと、美しい森。
左右前後を見ると美しい花を咲かせている木々。
「逢いたい」と小さく呟くと風が吹いた。
その風にのって少女はASTRUMに辿りついた。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

Innocent Baby 第伍話

遂にアリスが召喚されましたね。
上手く、表現できなくて何回も書き直したのですが
皆様に分かりやすく伝えることが出来たのか不安です。
次はもうチョット良い作品を描けるように頑張ります。

閲覧数:78

投稿日:2009/08/07 21:03:49

文字数:462文字

カテゴリ:小説

クリップボードにコピーしました