糸紡ぎ 綾とりて
朱紡ぎ 綾つぎて
ここは四辻のど真ん中
彼の人知らず吾知らず
行こか戻ろか、糸紡ぎ
生きて黄泉への遠回り
死して現世の早送り
彼の人知らず吾が思い
死して来世に繋ごうか
小指の先ぞ誰ぞ知る
糸紡ぎ 誰ぞ知る
綾取り糸の糸紡ぎ
糸紡ぎ 綾取りて
魂として 糸紡ぎ
彼の人灯りのその中に
吾は独りで四辻へと
いこか戻ろか綾紡ぎ
消えし後など判りゃせぬ
生きて紡ぎて朱き糸
結わえて果てて噛み砕き
溶けて混じれば良いものを
今宵独りで四辻まで
行きつ戻りつ彼岸敷
綾繰りて朱の色
糸紡ぎ 綾繰りて
魂として あやまたず
絡まり弛んだ この糸も
彼の人知らず 紡がれず
いくもいかぬも 吾独り
朱紡ぎ 糸紡ぎ
魂として 魂とりて
彼の人喰ろうたこの口で
手繰るは朱き糸紡ぎ
滴りて朱き色
手繰りて紡ぎ吾がモノに
引きて紡ぎて 音もなく
綻びただれて 朽ちるのみ
手繰る現世の朱き糸
辿るは彼岸の河川敷
糸よりて 繋ぐれば
いとおかし 吾が心
----------------------------------------------------
いとつむぎ あやとりて
あけつむぎ あやつぎて
ここはよつじの どまんなか
かのひとしらず われしらず
いこかもどろか いとつむぎ
いきてよみへのとおまわり
ししてうつせのはやおくり
かのひとしらず わがおもい
ししてらいせにつなごうか
こゆびのさきぞ だれぞしる
いとつむぎ だれぞしる
あやとりいとの いとつむぎ
いとつむぎ あやとりて
たまとして いとつむぎ
かのひと あかりのそのなかに
われはひとりで よつじへと
いこかもどろか あやつむぎ
きえしあとなど わかりゃせぬ
いきてつむぎて あかきいと
ゆわえてはてて かみくだき
とけてまじれば よいものを
こよいひとりでよつじまで
いきつもどりつ ひがんじき
あやくりて あけのいと
いとつむぎ あやくりて
たまとして あやまたず
からまりたゆんだ このいとも
かのひとしらず つむがれず
いくもいかぬも われひとり
あけつむぎ いとつむぎ
たまとして たまとりて
かのひとくろうた このくちで
たぐるは あけき いとつむぎ
したたりて あかきいと
たぐりて つむぎ わがモノに
ひきてつむぎて おともなく
ほころびただれて くちるのみ
たぐるうつせの あけきいと
たどるはひがんのかせんじき
いとよりて つなぐれば
いとおかし わがこころ
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想