晦を朔をくぐる度
継ぎ接いでは払ったはず
妙なほどに険相
名も実も未熟だろ
偽りを思って返す
薄情なままでいいって

突き放せど
余る言葉に喉を鳴らす
始まりは無くとも
刻を告げる

藍に燃やす羽根は
誰の笑顔に尽くすの？
失くした腕輪の痕をなぞっても
朱く流す血には
誰の赦しを求めて
ただただ強くあれと嘲る私に
命を撫でた灰の花を開く

名だ声だと右往左往
渇望を掬い取って
また線を違えば敗走
清も濁も抱えたら
雑音を拾って問おう
賢明なだけで満足（いい）か？

動き出した
沈む景色に息を殺せ
全てが滅んでも

闇に翳す羽根は
今も妥協点（こたえ）を迷うの？
湛えた涙の理由に竦んでは
明日を掠めた手で
何処に思いを隠して
ただただ壊す意味も知り得ぬ私に
鍔を交えた脈動　記憶さえ

燃やす羽根は
誰の笑顔も奪うの？
還らない腕輪の痕をなぞっても
強く遍く轟く
声で全てを切って
いつからか祈ることも忘れた私は
「誕生」も「結末」も知っていた