男が出て行った後、
ルリカは涙を
こらえきれなくなり、
ガゼルの寝ている
ベッドに伏せて
「ガゼル…。
死んじゃ嫌だよ…。
あたしを独りに
しないでよぉ。」
(ルリカ…。)
「ルリカ。心配するな。
オレは何があっても
死なねーよ。」
と、ガゼルは
ルリカの手をそっと握った。
するとルリカは驚いて
「ガゼル!?
起きてたんなら
言いなさいよ!
もしかして…さっきの話…
聞いてたの…?」
「さっきの話?
何のことだよ?」
ガゼルは嘘をついた。
「う、ううん。
何でもないよ。」
と、ルリカは慌てて否定する。
ガゼルもこれ以上は
聞かなかった。
少しの沈黙。
するとルリカは話し始めた。
「ガゼルが
気を失ってる間にね、
ネイズとセイルの
お墓を建てたの。
ガゼルのお父さんと
お母さんのお墓の隣に…。」
「そうか…。
あいつらはオレが
殺してしまったんだよな…。
オレを恨んでいるかも
しれないのに…。」
「そ、そんなことないよ!
きっと…。二人とも
ガゼルが元に戻って
喜んでると思うよ。」
ルリカは涙を拭き、
笑顔でそう言った。
(ルリカ…。)
「すまない。
一人にしてくれないか?」
ガゼルはうつむいて言う。
「あ、うん。
何かあったらすぐに
呼んでね。あたし、
外にいるから。」
「ああ、ありがとう…
ルリカ。」
そう言うと、ルリカは
部屋から出て行った。
窓の外を覗くと
辺りは真っ暗で、
周りには何もないのか、
街灯だけが乏しく灯っていた。
(よし…。この高さなら
大丈夫そうだ。しかし
ここはどこなんだ…?)
ガゼルがいた部屋は
二階だったので、
難なく地上に
降り立つことができた。
(こんなところで
死んでたまるかよ!)
ガゼルはさっきまでいた
白い建物をキッと睨むと、
道なりに歩いていった。
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