凍りついた幻月(つき)の夜に
一度だけ触れ合ったくちびるは
冷めやらぬ熱を残して
ひとつずつ消えていく気がする
ほどけてく二人の指先のように
悲しみの底に触れた
あの日から ずっと
行かないでと抱きしめた夢の残骸
包んでくれていた過去さえ美しく
頬を撫でては絶える涙の轍のように
今では私を縛る fasten field
盲目的な愛で退廃を遂げる静寂は
映えつづけた空さえ飲み込んだけど
朝日(ひかり)も届かぬ暗闇の森で
結んでた糸が切れたときから
本当は気づいていたのね
もう戻れないこと
いつでも帰れるようにと縋っていた
ゆめの色さえ今は鮮やかすぎて
居場所はないと気づいてしまった
優しいはずのおもいでも fasten field
訪れる夜を越えられずに
いつだって同じ名前を呼んでる
遠いほど 愛しくて
君だけを ずっと
まぐわう瞳にひそむ涙のしらべは
くすみ始めた星の演舞曲(パヴァーヌ)
見失ってしまった何かを
繋がれた心はまだ探してる
行かないでと抱きしめた夢の残骸
包んでくれていた過去さえ美しく
頬を撫でては絶える涙の轍のように
今では私を縛る fasten field
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