永遠に『君』は僕の隣にいてくれると思っていた。
『希望』はそう僕に約束してくれたから。
 いつも僕の隣には『好敵手』が居てくれた。
『好敵手』という存在が、僕をここまで成長させた。
 僕は『親友』という存在に感謝している。
 僕に初めて手を差し伸べたのも『希望』だった。
 暗闇の中に差し込む一筋の閃光は『救いの手』だった。
 僕は『救いの手』のお陰で過去を振り払えた。
『救いの手』は僕に未来へ続く路を見せてくれた。
『救いの手』のお陰で僕は立ち上がり、走りだすことができた。
『希望』が会いに来てくれたのは、運命だったのだろう。 
 もし『心の支え』がなければ、僕は今ここには居なかっただろう。
 だから僕は『親友』に感謝しなければならない。

 僕はあの時、大きな過ちを犯してしまった。
『親友』と言う存在がとても憎く思えた。
『悪魔』が僕をおかしくしてしまった。
『悪魔』が完全に悪いとは言えない。
 僕も悪いし『悪魔』も悪い。
 だが、一番悪いのは僕だろう。
『親友』の弁明にも耳を傾けなかった僕が悪い。
 僕は『親友』に謝らなければならない。
 本当にすまない。
 今となっては遅いが、心から詫びなければならない。
 その後、僕は『悪魔』を突き落とした。
 その時の僕の気分は爽快だった。
『親友』は天を見ながら驚いていたね。
『親友』はどんどん落ちていったね。
 そして気がつけば『親友』は地に落ちてしまっていたね。
『親友』が居なくなって、僕はやっと気がついたよ。
『希望』がどれだけ僕の支えになっていたか。
『好敵手』がどれだけ大切だったか。
『救いの手』がどれだけ僕を助けてくれたのか。
 そしてそれに気がついた僕は絶望した。
 僕は自らの手で『可能性』を投げ捨てたのだから……。
 僕にはもう『可能性』は無い。

 刻み続けた僕の鼓動ももうすぐ止まるのだろう。
『可能性』を全て投げ捨てたのだから、至極当たり前の事だ。
 僕の鼓動が止まった後に来るのはなんだろう。
 何が来るのだろう。
 やはり『悪魔』だろうか。
 あぁ、先に新しいゲートをくぐった『悪魔』にもうすぐ追いつくのか……。
 僕は『死』を受け入れる。
 だか、『故人』は僕を受け入れてくれるのかい?
 僕が『親友』を突き落とした。
 こんな僕を『天使』は受け入れてくれるの?

 死ぬ時は『夜明け』と同じ場所で死ぬ。
 そう決めたんだ。『悪魔』を突き落として理性を取り戻した時に。
 だから、僕は飛び降りよう。
『天国』が僕を待っている事は無いかもしれない。
 それでも、僕は『君』の元に向かいたい。
『君』ともう一度会いたい。
 僕を救い出してくれた『君』に会いたい。
 

 フワッと体が浮く。
 僕はビルの屋上から飛び降りた。
 君に突き落とされたように僕はビルの屋上から身を投げ出した。
 時間がいつもより遅く感じる。
 君はこんな状態で何を感じ、考えたのだろう。
 死ぬ最後の最後まで僕を親友だと思っていてくれたのだろうか……。
 僕は君に悪いことをしたね。
 だから、僕は謝らなければならない。
 自らの命を君に差し出し、謝り続けても、君は許してくれないだろう。
 でも、僕にできるのはこれくらいだ。
 これで勘弁してほしい。
 ふと、ビルの屋上に人影が見えた。
 あれは……。
 なんで君がいる?
 僕は君に手を伸ばした。
 その刹那、全身に激痛が走る。
 でも、僕は君に手を伸ばし続けた。
 それに応じるかのように君は僕の手を握ってくれた。
 君の鼓動が、君の温もりが、僕と君が未だに死んでいないと勘違いしてしまいそうだ。
 僕は君に問いかける。
 僕は君の隣に居ていいのか?と。
 君は泣きながらこう答えた。
「君がいない世界はとても辛かった。君が来てくれると信じていた。だから私は嬉しい」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Existence of you

うん。
なんとか間に合った
週一作品投稿間に合った。
昨日バレンタインデーだったから、題材をそれにして作品作ってたけど、途中で思いついた作品がこれ……
これの題材は「Burning Blue」って曲かな。
聞いていてこんな作品書いてしまったんだよ……
知ってる人いるかなぁ……。まぁ少ないか……。

作品について少々
↓全部読み終わった人対象↓









『』の中身全部『君』に変換してください。
 真実はそこにあります。

閲覧数:82

投稿日:2014/03/15 11:37:43

文字数:1,598文字

カテゴリ:小説

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