今は何もない 古い国の物語
暗がりを照らした時に
枯れた思い出 紐解かれた
“かつて栄えた国に 一人、娘がいた
彼女の世界は その日まるきり変わってしまった
娘は悪魔に恋をした
想いは通じた
それが始まりの物語
「悪魔は人を愛すものではない
それが定め それが悪魔」
石と罵倒が恋への祝福
悪魔は逐<お>われ、なお憎まれた”
“固い絆こそが 呪縛を解き放つ
恋は許されぬままに
二人は消えたと伝えられた
人々はやがて 娘を忘れていった
禁じられた恋すらも
時の中 沈んでいった”
異郷で女は眠り 男は寄り添う
二人は いつか森に、森に変わった
春が柔らかに芽吹くように
二人は 森に、森になった
季節<とき>が巡れば 花が咲き乱れ
子どもたちが愛を継ぐ
今は何一つ残らない恋物語
語られる日が来るまでは 眠りにつく歌
今は誰も知らないという
古い国の物語
拒まれた最後の恋
忘れられた最初の鍵
今は何一つ残らない
古い国の恋物語
人々が口ずさんだ
恋のこだま 愛の歌
[応募歌詞] 最後の恋
つきのわさんの『【タイトル・歌詞募集】曲名未定【民族調】』に歌詞応募させて頂きました。
哀愁のある、素敵な曲です。
http://piapro.jp/content/med3uet696qgnonp
メロディーに哀愁を感じましたので、「失われた歴史」「新しい世界への始めの一歩」をイメージとして作詞しました。
筋立ては、歴史家が、民族対立のあった時代の伝承を発掘する、というものです。
伝承は対立民族の青年と、彼と恋に落ちた娘が駆け落ちした物語。伝承を読み、結末のわからない二人の行く末を歴史家は夢想します。
主題の恋が「最後の恋」「失われた物語」になったのは、伝承を発掘した歴史家の時代では、民族間の対立が完全に解消され、彼らのような悲恋が生まれない世界に変わったためです。
なお、Aパートの「娘」「悪魔」は、それぞれBパートの「女」「男」に対応しています。
青年の、差別からの脱出と、娘の成長をそれぞれ示してみたかったのですが、混乱を誘うようでしたら「娘」「悪魔」で統一した方が良いのかもしれません。
しかし、恋だの愛だのうるさい歌詞になってしまいました(そして補足も多い)。
初めて音楽に歌詞を合わせたのですが、魅力的な曲にどうやって歌詞を組み込んでいこうかと考えるのはとても楽しかったです。
素敵な機会をありがとうございました。
コメント2
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ご意見・ご感想
つきのP(きつつきのわ
ご意見・ご感想
こんばんは。
選考が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
悩みに悩んだ結果、今回は朔夜さまの歌詞を採用させて
いただくこととなりましたので、ご報告いたします。
このたびは歌詞応募誠にありがとうございました。
今後も歌詞募集することがたびたびあるかと思いますので、
機会がありましたらよろしくお願いいたします。
2009/05/03 22:26:12
つきのP(きつつきのわ
ご意見・ご感想
このたびは歌詞応募ありがとうございます。
民族の歴史的な恋物語、素敵です。
春の今にぴったりな歌詞ですね><
ひとまず、応募のお礼のみで失礼させていただきます。
12日の募集締め切り後の選考ということで、
選考結果がでるまでお時間を頂きますがよろしくお願いいたします。
2009/04/07 23:35:03