A
どうか夜を教えてください わたしに
項垂れた夜空も ちらつく灯りも
それらしい顔をするだけで
それは夜と呼べないのです わたしは
夜より濃い闇で
夜から零れる わたしに夜を現して
B
わたしはもう わたしじゃなくていい
淡く擦り切れた夏の月
S
どこにも行けずに ただ泥濘んだ歌に眠る
わたしを 花に包んで遠くへ
張り詰めた朝焼けの美しい一日に
壊れた糸車で 言葉ばかりを紡いでいたい
A
今も時間は止まっていますから 二人に
溢れだす色彩で あなたの言葉で
わたしのことを溺れさせて
C
連れ去るだけが救うことではないと
織るように夜を光で切り取った
SS
どこにも行けない
ただ微睡みに耽る朝を
今すぐここに届けてください
夜がどうして夜であるのか 鮮やかに
泣けるような光で
身体
いっぱい溺れていた
張り詰めた朝焼けの美しい一日に
壊れた糸車で 言葉ばかりを紡いでいたい
~~~
読み
():一音節、<>:先出し/後出し
各行の譜割は参考程度にとどめてください。
どうかよるを おしえてください 6/8
わたしに 4
うなだれたよぞらも 9
ちらつくあかりも 8
それら(しい)かおを するだけで 7/5
それはよると よべないのでーす 6/8
わたしわ
よるよりこいやみで 9
よるからこぼれる 8
わたしによるを あらわして 7/5
わたしわもう 6
わたしじゃ なくて(いい) 4/4
あわくすりきれた 8
ひるのつき 5
どこにもいけずに 8
ただ ぬかるんだ ゆめにねむる 2/5/6
わたしを はなにつつんで とおくえ 4/7/4
はりつめたあさやけの うつく(しい) いちにちに 10/4/5
こわれたいとぐるまで 10
ことばばかりを つむいでい(たい) 7/6
いまもときわ とまってますから 6/8
ふたりに 4
あふれだすしきさい<で> 9+1
あなたのことばで 8
わたしのことを おぼれさせて 7/6
つれさるだけが 7
すくうことでは ないと 7/3
おるようによるを 8
ひかりで きりとった 4/5
どこにもいけない 8
ただ まどろみに ふけるあさを 2/5/6
いますぐ ここにとどけて ください 4/7/4
よるがどうしてよるであるのか 10/4
あざやかに 5
なけるようなひかりで 10
からだいっぱい おぼれていた 7/6
はりつめたあさやけの うつく(しい) いちにちに 10/4/5
こわれたいとぐるまで 10
ことばばかりを つむいでい(たい) 7/6
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