forgotten

04 forgotten

適切な動機が必要だと思った
偶然の悪戯と呼ぶな酷にゃ
十分な理由が必要だと思った
天使の気まぐれにしても非道い

まるで逃走だ　転がり続けろ
湿った捻った異形の訪問は
突然に鈴鳴らして
「さん、ハイッ！」で全部奪っていった・・・！

ハローハロー　ごきげんよう。
閉まるドアに身を投げる、も

誰もその波には抗えずに朽ちていく意味を探している
愛しき人も守れずに涙さえも流せない
失うだけを繰り返しついに心にはなにも亡くなった
嵐の夜より濁る眼にはなにを映せというのか
逃げも隠れもする嘘に一つ残らず捧げてしまった
呟く言葉も借りるほどに夢は路頭に臥す
留まるモノを忘れても過ぎ去るモノは忘れられない
何度死んでも埋らない虚しさとブラブラしているだけ。

行く宛てとその理由は見つからず焼き直し続けた現在の先は
目を背けたくなるほどくすんでいる。


適切な名前が必要だと思った
生命の宿命と呼ぶにゃ雑な
十分な理由が必要だと思った
悪魔ならもう少し上手く遣れよ

ならば闘争だ　転がり続けろ
籠って縛って握って抵抗戦だ
されこうべの思し召しに
聖水十字架経典立て続けに

あーぁ　今際の水際でまちぼうっけ

その波には抗えずに孤独の浅瀬で腹を見せる
愛したものも守れずに嗚咽さえも漏らせない
失うことになれすぎて喜怒哀楽も麻痺してしまった
嵐の夜より騒ぐ耳鳴り誰が止めてくれるのですか？
逃げも隠れもする嘘に一つ残らず盗られてしまった
呟く言葉で一人遊び誰か笑ってください
過ぎ去るモノを追いかけて留まるモノに愛想を尽かされ
何度消えても浮ばれない寂しさとグダグダしているだけ

居る意味とその道理を見失い延命措置を繰り返す先に
吐き気を惹起する　腐敗の香。