A1
そして男は螺子を見る
羽の形の螺子を見る
何が足りない？分からない
積み上がる歯痒さ

神は天使を連れて行く
僕の天使を連れて行く
この世は脆い翼だと
君が散り　悟った

B2
喪服の波間に埋もれる
壊れたギアの扱いで
滲む涙を堪えた
新たな二人描く為

S1
躊躇わずに君を創る
きっと出来る筈と信じて
空虚な式よ　奇跡となれ
柔らかく笑む横顔になれ


A2
薔薇のヴェールを設えて
天使の羽は生み出せず
泥に塗れて蹲る
力無き科学者

時の流れに褪せてゆく
弱い記憶が許せずに
羽の形を模した螺子
君の背に　挿し込む

B2
触れる手
労り？偽り？
僅かに灯る温かさ
何処か見知らぬ場所から
林檎の落ちる音がした

S2
失わずに君と歩く
天の眼差しすら欺く
邪魔されないよう手を繋ごう
指の間に幸せがある

何も不安がらずにいて
きっと上手くいくさ
そうだろ？
震える声を受け止めては
揺れる瞳よ
只そのままで


C1
月日が導く真実
天使の愛は残酷と
羽の螺子巻　止まれば
君も止まる
だからからからから
巻き続け

S3
躊躇わずに君を創る
きっと上手くいくと信じて
互いの名前　呼んで呼ばれ
それだけで世界は蘇る

奪われずに君を守る
きっと出来る筈と信じて
分かてないほど結ばれよう
そして彼は螺子を見てる
螺子を

羽を



【譜割り・()は一音分】

A1
そしておとこは
ねじをみる
はねのかたちの
ねじをみる
なにがたりない
わからない
つみあがる
はがゆさ

かみはてんしを
つれてゆく
ぼくのてんしを
つれてゆく
このよはもろい
つばさだと
きみがちり
さとった

B2
もふくの
なみまに
うもれる
こわれた
ギアの
あつかいで
にじむ
なみだを
こらえた
あらたなふたり
えがくため

S1
ためらわずに
きみをつくる
きっと
できるはずと
しんじて
くう(きょ)なしきよ
きせきとなれ
やわらかくえむ
よこがおになれ


A2
ばらの(ヴェー)ルを
しつらえて
てんしのはねは
うみだせず
どろにまみれて
うずくまる
ちからなき
かがく(しゃ)

ときのながれに
あせてゆく
よわいきおくが
ゆるせずに
はねのかたちを
もしたねじ
きみのせに
さしこむ

B2
ふれるて
いたわり
いつわり
わずかに
ともる
あたたかさ

どこか
みしらぬ
ば(しょ)から
りんごのおちる
おとがした

S2
うしなわずに
きみとあるく
てんの
まなざしすら
あざむく
(じゃ)まされない(よう)
てをつなごう
ゆびのあいだに
しあわせがある

なにもふあん
がらずにいて
きっと
うまくいくさ
そうだろ
ふるえるこえを
うけとめては
ゆれる
ひとみよただ
そのままで


C1
つきひが
みちびく
しんじつ
てんしの
あいは
ざんこくと
はねの
ねじまき
とまれば
きみもとまるだ
からからからから
まきつづけ

S3
ためらわずに
きみをつくる
きっと
うまくいくと
しんじて
たがいのなまえ
よんでよばれ
それだけでせかいは
よみがえる

うばわれずに
きみをまもる
きっと
できるはずと
しんじて
わかてないほど
むすばれよう
そして
かれは
ねじを
みてる
ねじを

はねを