この枯れ果てた星で時を重ねて
またひとり最期を見る
崩れ落ちた崖 襲う嵐に 砂埃舞い上がった

吹き荒れる風の音が ここまで響いてくる
咽び泣くような声で 僕を責めていた

手で支える砕けた瓦礫
身を屈めてひび割れた大地踏みしめる
干からびた川の対岸で
誰かの足跡駆け巡る

この暮れ果てた空で距離を数えて
ただひとり懐古を得る
辿り着いた先 崖の淵から 廃墟への扉開く

ちぐはぐな段差降りる 足下纏う冷気
異邦人拒む素振り 無視して進んだ

手で押さえた黄ばんだ紙を
折り畳んで傾く棚の中に戻す
過ぎ去った日々の残骸が
誰かの息吹を匂わせる

この荒れ果てた土地で文字を眺めて
またひとつ悔恨知る
流れ着いた時 後の祭りと幾度も突き付けられた

誰かが綴った言葉 今なお叶わぬまま
乾いた紙の向こうで救いを求める

かつて誰かがここで遺した証
滅びる星で風化し続け消えゆく

この朽ち果てた星で時は流れて
ただひとつ最後に散る
零れ落ちた薄情な心は すぐに吸い込まれ消える

一滴濡れた土が 息吹き返す前に
容赦ない砂嵐は 終焉を歌う

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S1
このかれはてたほしでときをかさねて
またひとりさいごをみる
くずれおちたが おそうあらしに すなぼこりまいあがあた

S"1
ふきあれるかぜのおとが ここまでひびいてくる
むせびなくようなこえで ぼくをせめていた

A1
てでささえるくだけたがれき
みをかがめてひびわれただいちふみしめる

B1
ひからびたかわのたいがんで
だれかのあしあとかけめぐる

S2
このくれはてたそらできょりをかぞえて
ただひとりかいこをえる
たどりついたさき がけのふちから はいきょへのとびらひらく

S"2
ちぐはぐなだんさおりる あしもとまとうれいき
いほうじんこばむそぶり むししてすすんだ

A2
てでおさえたきばんだかみを
おりたたんでかたむくたなのなかにもどす

B2
すぎさあたひびのざんがいが
だれかのいぶきをにおわせる

S3
このあれはてたとちでもじをながめて
またひとつかいこんしる
ながれついたとき あとのまつりといくどもつきつけられた

S"3
だれかがつづうたことば いまなおかなわぬまま
かわいたかみのむこうですくいをもとめる

C
かつてだれかがここでのこしたあかし
ほろびるほしでふうかしつづけきえゆく

S4
このくちはてたほしでときわながれて
ただひとつさいごにちる
こぼれおちたはくじょうなこころわ すぐにすいこまれきえる

S"4
ひとしずくぬれたつちが いきふきかえすまえに
ようしゃないすなあらしわ しゅうえんをうたう

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砂嵐のレクイエム

かぎしっぽ様の楽曲「終焉(仮)」への応募作です。
https://piapro.jp/t/pVVj

生物が絶滅した後の荒廃した星で、人々が住んでいた跡を見て思いを馳せる…というストーリーです。

閲覧数:131

投稿日:2023/02/05 22:07:13

文字数:1,110文字

カテゴリ:歌詞

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