【走るビジネスウーマン編】
 こんな夢に入ったときもあった。
其の時の夢主(ゆめぬし)は珍しく大人だった。
まあ、大人も見る人は夢を見るのだ。
其の夢はビジネスウーマンが颯爽と走っている夢だ。
ハイヒールを履いた、きちっとした黒のスーツに袖を通し、清楚な髪型の人だった。
軽やかに走っていた。
足元には七色に光る線がある。
その線を彼女は其のハイヒールの尖った角でスパッと切った。
其れは印象的だった。
丸でそれは、夢なんて無い。
現実を見ている女なのよ私はと、心の中で思っているかの様な、そんな踏み躙り方だった。
まさか綺麗に光る七色の線を踏み付けて切るなんて。
今のビジネスマン、ビジネスウーマンはこんな気持ちで働いているのかと思ったら、少し私の心が重く成(な)った。

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ワカメの国 第九章 正し過ぎた人 広美の物語【走るビジネスウーマン篇】

夢って面白いですよね。
私は好きです。
昔の御(お)堅い中国人の男の人は、夢は全部悪夢何だとか言っていましたけれど、私はそうは『思いません』。
※小説「ワカメの国」は現在「KODANSHA BOX-AIR新人賞」に応募中。
※Yahoo!版電子書籍「ワカメの国」は此方
URL:http://blogs.yahoo.co.jp/wakamenokuni
です。

閲覧数:78

投稿日:2012/02/14 04:17:07

文字数:336文字

カテゴリ:小説

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