濃い雲の隙間から突然豪雨が振り出した
　無茶苦茶に殴る風　逃げ場も失くして縮こまる

　雨脚を弱くした差し込む光を見上げれば
　びしょ濡れの君がいた　小さな姿を見下ろして

　その瞳に影を差した傷口にやっと気付いた
　棘だらけのそんな僕を抱きしめてくれた痕

　まるで鏡合わせに零れ出た痛みは
　渦を巻き絡み合い　そして静かに溶け合った

　ひどく濡れる背中に君の手を感じる
　柔らかく包み込む君の優しい温もりを



　今君は笑うけど時々未だに泣いている
　そよ風に臭う雨　古傷が疼いて蘇る

　すぐ傍で閉じた目は何時かの悪夢を見たようだ
　びしょ濡れで震えてたあの日の姿を見るようだ

　この心にかけた思い　大切にずっと仕舞うよ
　傷だらけになった君を抱き寄せて受けた痕

　まるで鏡合わせに支え合う重みは
　風を凪ぎ雲を裂き　空は綺麗に晴れ渡る

　前の道は乾いて　歩き出す足跡
　手を繋ぎ駆け出そう　君の微笑みに変わるなら

　まるで鏡合わせに映し出す瞳は
　影を追い見付け合い　そして一つに重なった

　たとえ雨に打たれて塞ぎ込むその日も
　僕達は寄り添って二人歩いて行けるんだ