白い空　浮かべた　無色の言葉

青い海　溶け込む　棄てた筈の　記憶の吹き溜まり
鍵を掛けた扉　媚びり付いた錆は　時を重ね
窓の外　眺めて　何色もの絵の具を散らかして
想像だけで描く　色付いた創造　壊すだけ


認めてなんて言い飽きた
触れて　崩れて　朽ち果て
ノイズ混じりの叫び声
鮮明に　繰り返す


何色にも重ね合う　僕はふわりふわり
滲んだ視界は　黄金色に染まるだけで
何度目かも解らない　渦巻いた季節は
歪んだ思想を　闇雲に掻き乱すだけ


黒い空　沈んだ　二色の言葉

滑る指　暮れても　向こう側に　擦り抜けてくんだろ
宙に投げた合図　冷えた熱は　僕の頬を刺した
無知な壁　叩いて　何人もの　大人を困らせて
妄想だけで　描く　色褪せた現実　繋ぐだけ


いっそ　吐き捨てて欲しいのに
眼を見開き反らすだけ
クロスした淡い期待を
透明に　埋め尽くす


白い空　浮かべた　無色の言葉
仕組まれた明日は巡り廻る
黒い空　沈んだ　二色の言葉
望まれた未来は塗り潰した


何色にも染まれない　僕はゆらりゆらり
潤んだ視線は　紫黒色に変わるだけで
難解でも切り裂いて　捧げてしまおうか
本当の僕はモノクロに閉ざしただけなのさ


緋の空　沈んだ　誰かの言葉
白黒に　浮かんだ　僕だけ一つ