暗くて暖かいこの空間
隅に 隅に うずくまる僕
この前友達が呟いてた
外は 外は 恐ろしいね と

光が当たる 風が吹く
怖い怖い そんなとこに
その友達は 連れ出され
すぐに不条理を吹き付けられ 消えていったの

嫌だから、消えたくないから

隅にうずくまって震えてる
何もしないままで
外は怖い、だから僕は
ここに一生 へばりついているんだ



暗くて変わらないこの空間
不意に 不意に 誰かが来た
「ここは何処だろう」と呟いてる
声に 声に 恋に堕ちてく

君と僕とじゃ 駄目だろう
君は僕と 違いすぎる
こんな所で 生きてきて
こんな不条理と恋に堕ちた 君の声に

君だけは、失いたくない

隅にうずくまって偽った
僕の事自身を
外は怖い、だけど僕は
暗闇の中 君と笑っていたい



暗くて暖かいこの空間
君と 君と 笑いあってる
僕らはすっかり打ち解けていて
僕は 僕は 幸せだった

近い将来 消えるだろう
この体と この想いは
君にだけでも 伝えよう
僕は



君にひとかけら
単純な感情呟く前に
空間に光が差し込んだ

君の姿が見えた
胸に光る「カビキラー」の文字


隅にうずくまって震えてた
僕がカビだと知って
「何故あなたを、この私が」
君のノズルが 僕に向かい引かれた



不条理にまみれて僕は呟く
「さよなら」