「お父様が、貴女に遺したモノがあります」
渡されたのは、埃の被った小包
「お父様は、貴女を待ってた」
物語まで
あの人は、創り出す
あの城は、きっと
「私が、子どもの頃
住みたいと言ってた、プリンセスの城」
「おかえり」
どこか、なにか、窺うような
「あなた。」
小包を、開けるの、手伝って?
独りじゃ、恐いからさ
左手、覆い被せ
小包を、開けるの 躊躇って
「ダイジョブ、僕がいるよ」
愛情、それが要るよ
ずっと、探していたモノ
「お父様が、“娘が来たなら、渡してくれ”、と」
継がれてたのは、中身の分からぬ小包
「支配人が、代々、待ってた」
物語はね
わたし、から 動き出す
あの城は、きっと
「私が、子どもの頃
ねだってね、待ってた....」
「叶えてたの?、夢」
小包
どんな、なにか、疑うように
「これは....」
中身はね、書き留めてた、日記
全てを、綴り留めた
“すべき”を、まとめ上げた
中身はね パパ、記した、日々
全ては、知らぬままで
“すべき”は、知ってあげる
きっと、探していたモノ
1950年代初頭
小さな娘と、手を繋ぐ
一人の男の 一億の夢から、始まる
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