私は、笑わない子だった。
きっと笑った方がいいかもしれない。けど
笑えなかった。
私の一族は魔導師だ。
遠い昔から存在する、数々の協力の魔導師を生んだ一族だ。
そんな私は一族の後継ぎだ。
だから昔から可愛がられ、愛されて、守られて来た。
どんな必要は無かったけど。
本家の愛娘として、後継ぎとして、それなりの魔力はあった。
知識もあった。
私はいつも一人だった。
メイドはいたが、いつも一人だった。
薄暗い部屋の中、もくもくと調合をしていた。
こんな生活は耐えられないと思い、性転換の薬を開発した。
窓から抜け出し、薬を飲み、街へ出掛けた。
だがそれは失敗だった。
街に出た途端、女の子達が群がってきた。
大騒ぎになり、その噂は現当主ー私のお父さんに耳にも入ってしまい、私は外出禁止となった。
ある日
分家の叔父が家に来た。
会議をするためにだ。
私は叔父が嫌いだ。
というか、お父さん以外の男は皆嫌いだ。
特に叔父が。
しかし、叔父達が話すことには興味があった。
毎回興味深いことを話している。
しかし、今回は違った
「神社の双子を誘拐した。」
「近頃不思議の国へ送り込む予定だ。」
「これで本当に迷い込んだら成功だぞ。」
「あの双子は"アリス"になれるかもしれん。」
不思議の国
この時、この言葉を始めて聞いた。
そう、私の冒険は、ここから始まった。
魔導師りおん・14歳
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