白いヴェールに隠れた横顔
そっと寄り添う私の掌
温もりに耐えきれないそれは
ただ音もたてずに崩れ落ちた
風に流れてく 砂のように
掻き消えていく ねえ
教えてよ この硝子の瞳じゃ
あなたの遺したものを
見つけられないの
白く白く降り積もる灰
あなたの身体を隠してく
ふたり出逢えたことの全てが
夢だったならよかったのに
あなたを模したかりそめの身体
そっと寄り添う私の掌
つややかな作り物の胸は
静かに冷たく鼓動をたてる
朝靄に融ける 雪のように
流れ落ちてく ねえ
教えてよ セルロイドの指先
あなたを掴む事すら
ままならないの
白く白く降り積もる灰
あなたの身体を隠してく
温もりも優しさも全てが
嘘だったならよかったのに
軋む軋むわたしの関節
ねじ曲げられて戻らない首
あらぬ向きに曲がってる足を
気づかずに引き摺っていく
白く白く降り積もる灰
あなたの身体を隠してく
ふたり出逢えたことの全てが
嘘だったなら良かったのに
黒く黒く焦げ付いた煤
わたしの身体に残る痣
温もりも優しさも全てが
嘘だったなら良かったのに
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