発車のベルが鳴り響く
振り返れば戻れない気がした
暗い雲はまだ遠くて
追いつかれないと思った
窓から見えた水平線が
一番正しい線だと思った
揺れる小部屋に逃げ込んで
止まらないでと願っていた
青い空に白い線ひとつ
君ならどこに描くだろう
季節に置いて行かれぬよう
君は前だけを見つめてた
目覚めを通り過ぎる風
どれも同じだと思った
遠くに響く波の声
あなたはどれも違うと言った
反射する光の加減
靡く髪の色
何もかもがもしかしたら
一つじゃないのかな
遠浅から届く君の声
もう大丈夫な気がした
雲の切れ間から光が覗いた
次はどこへ向かうのだろう
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