優しさは冷たい言葉
凍てついた言葉を巧みに操り
暖かな微笑みで
娼婦を癒し続ける
その言葉は小さく燃える星(スピカ)を
否応なく痛め付けて
暖かな微笑みで
更に拍車をかける
雨はその優しさを育て
小さな星(スピカ)を消す
優しげなその微笑と声で
氷の言葉を放つ
言葉師。
彼は言葉を巧みに操り
沢山の人々を救ってきた
心地好い響き
優しい言葉の数々
時々叱咤する言葉でさえも
それは全ての人に
求められ
愛された
柔らかな微笑みと
温かな言葉
それは勿論天女にも。
「貴女の犯した多くの罪を許します」
そうして天女は笑う
「ならば私を救ってはくれぬか?」
星(スピカ)は歎く。
「イッテハイケナイ!」
手遅れ、
ああ。
泣き出した空。
これではワタシの声も届かない
下の様子も見えない。
だが、
声は聞こえる。
「ホシナドウセテシマエ」
言葉師の力、
「偽りの天女=娼婦」の誘惑。
―――頭ガ焼キ切レルヨウニ痛イ、
―――アア、星ガ泣イテイル。
―――ソレデモ私ハ
―――コノ女ヲ愛スル。
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