精一杯胸を膨らませて、澄んだ空気に夏を感じて
目を閉じれば蘇る痛みから逃げ出すように
溜め息とも血反吐とも言えないなにかを
噛み潰すように吐き出した。
嗚呼、見上げれば雲ひとつない空が
私一人目掛けて襲い来ると知って
俯く事しかできなかった私の肩に、
飛んできた笑顔はあなたのものでした・・・
≪ひぐらしが、鳴いている。≫
強く、なるからね。
もう、泣かないからね。
絶対、負けないからね。
ずっと、待ってるからね・・・
また手を繋いで歩める日を信じて
笑顔の絶えない日々を信じて
「私は一人でも大丈夫だからね」って
一人で・・・独りで・・・耐えるから。
夕日と髪の色が重なる頃、ひぐらしの泣き止む頃
身体の痛みで張り詰めた糸が緩まぬように
溢れそうな、零れ落ちそうななにかを
喉の奥底で潰した。
嗚呼、見下ろしたこの美しい景色を
私一人で汚してしまったようで
あなたの為に耐え続ける私の耳に、
飛んできた言葉はあなたのものでした・・・
≪ひぐらしが、泣いている。≫
強く、生きるから、
ただ、生き続けるから、
絶対、諦めないから、
ずっと、信じてるから・・・
またあの笑顔を、あの温もりを待って
二度と傷つかない日々を待って
「私は独りで待ち続けてるからね」って
独りで・・・ひとりで・・・耐えるから。
一人で・・・独りで・・・ひとりでも・・・
泣かないから。
Text/Akkiuz
幼き日々、孤独の底より。
「ひぐらしのなく頃に」の、ある人物の心情の描写に挑戦してみました。
まだ冬もあける頃なんですが・・・夏の詩です(汗
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