ああ、晴れた水曜日
ふっと、とんでもないもんなにかが来るような
あるいは謎の転校生
そっと、藪から棒に秘密を吐露すんだ
見かねたクラスの委員長
きっと放課後屋上呼び出し食らうんだ
それを見てた魔法少女
バッと乱入その場で修羅場になるまいな
夕暮れ 校門 人影がひとつ
幼馴染みのあの娘が「一緒に帰ろ」って
アニメのひとりぼっちの主人公は
そんなことばっか起きてるんだな

嘘つきやがって
ひとりぼっちでいるってのに
そんなことは何一つ起こりゃしないじゃんか
もう、そんならいいよ誰とも関わらずひとりだけで生きてやんよ
べべべべべ別に強がっている訳じゃないから勘違いしないでよねっ！

ああなにも簡単にそんな美味しい思いはできやしないってわかってる
紆余曲折を経て なんやかんや自分を成長させてんしょ？
それを言えば 今だって毎日必死に自分を追い込み自宅を警備して
申し分ないはずなのにレベルアップはしないんだな

日付が変わる その瞬間に今日も
不思議な光が辺りを包み込んで
轟く雷鳴と共に 破壊神が
目の前に現れないんだな

片腹痛いわ
ひとりぼっちとか言いながら
お前のまわりにゃ 人がたくさんいるじゃないか
もう 全然いいよ ひとりは気が楽で 一番いいに決まってるんだ
べべべべべ別に強がっているわけじゃないから勘違いしないでよねっ！

わかっていたんだ
ツンデレ委員長も魔法少女もかわいい幼馴染みも
誰ひとり現れやしないよ
でも諦めてやるもんか
なんでもかんでもできないぼくだけど
夢を見る権利はあるから