幼い僕には父と母が
別々に暮らす意味を知らなかった
いつもにぎやかだった車の中には
母と僕の二人だけになった
それからというもの
父と妹には会わない生活が続いた
ある日テレビドラマで見た
光景で全てを理解した
父と母はもう一緒に
居られなくなったんだと
気分を紛らわそうとベランダで
夜空を眺めていると
月と星が並んでいて
それが仲の良い家族のようで
以前の生活が思い出されて
ただひたすらに涙を流す
久しぶりに妹に会う機会があった
妹はいきなり泣き叫んで
僕に抱きついてきた
「前みたいに家族みんなで遊びにいきたい」と叫ぶ
そして
「私のせい?」
と自分に責任があるかのようにいった
だから僕は
「必ずなんとかするよ」
と誓った
その日から毎日
僕は母にお願いをした
妹のために
何より自分も同じことを思っていたから
数か月すると
母が父と会うようになった
僕は夜空の月と星に
精一杯の願いを込めた
時は過ぎ
あれから三年の月日が経った
そしてその日は突然やってきた
母と父と妹と僕の四人家族で
楽しく過ごした
当たり前のことが
こんなに大きいことだなんて初めてしった
全てがうまくいった
その日の夜空には
月と星と
綺麗に映える虹ができました
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