「ホント、レン君とリンちゃんは仲良しだね~」
「…まぁ、そりゃ姉弟だし」
…また始まった。
そう、レンは思う。その表情は浮かない。
ミクはそんなことには気がつかずに、ニコニコしながら喋りだす。
「羨ましいな、私も兄弟欲しかったなぁっ、お兄ちゃんとか!」
「別にミク姉だけで十分だよ、葱好き」
「酷いっ!葱は美味しいんだよ!?」
レンは未だに明るい顔を見せない。
ミクはやっとそのことに気がつき、自分が嫌にさせることを言ったか焦りだす。
「レン君、怒ってる?私なんか言った?」
「…別に」
正直なところ、その通りなのだけれど。
困らせたくなくて(十分もう困ってるけど)レンは黙り込む。
「で、でもさ!いいじゃん、
リンちゃんとレン君仲良いし!まだ子供だけどさ」
『子供』
子供扱いして欲しくない。
とうとうレンは、ミクをキッと見据えると声を張り上げた。
「子供じゃないッ!」
「え…」
突然のことで目を丸くして肩を震わせたミク。
今まで溜めていた分、考え無しに口は勝手に言葉を紡いでいく。
「いつもいつも子供子供って!
確かにミク姉よりも2つ年下だけど、でも…」
ミク姉を好きな気持ちは負けないのに!
…と。
「……」
言えない。
途端に口が動かなくなる。
どうしても恥ずかしくなり、レンは声を上げるのを止めた。
顔が段々熱くなってくる。
突然感情を剥き出しにした自分の子供みたいなところへの恥ずかしさか、「好き」と言おうとしたことへの恥ずかしさか。
(両方恥ずかしさだけど…)
そんなレンへ、心配そうにミクが謝る。
「レン君…いつも子供扱いしてごめんね…っ
レン君がそんなに怒ってると思わなくて…!」
段々泣きそうになるミクへ、レンは「やっぱ何でもない!」と声を上げた。
「やっぱり俺子供だよっ
もっと、もっと大人になったら、それから言ってやるんだからな!!」
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残されたミクはきょとんとしながら首をかしげて呟く。
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END
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