重ねた影の行方は
浅い夜と共に…
嘘つきな唇で囁く あまい吐息、耳元へ
優しい言葉と冷たい指をうまく使い慰めて
この先どうしたいのかなんて
分かりきってる言い草が嫌い
首を縦にふって愛の真似ごとを
口へ…胸へ…中まで伸びて
琥珀の月 ゆれる影の中
蜂蜜色の憂鬱を抱いて
都合のいい蕾を咲かせ
あなただけの花になる
重なるたびに流れる
涙、夢と共に…
辛めのワインを飲み下した だめね。ミルク恋しくて
他愛ない会話 無理やりキスでふいに塞ぎ 奪われた
継いで接いで作った笑顔を
鼈甲の一夜に溶かしこんで
完成した仮面 被ればマスカレード
愛も夢も幻想の中
渇望シェリー 虚ろに微睡み
蜂蜜色の盲目を抱いて
愛しいその手が手にかけた
あなただけのお人形
触れ合うたびに枯れてく
身体、骸のよう
乾く心を舌先を潜らせ濡らして
口先でいい 愛を頂戴?
夜に成る無機質ストロベリー
琥珀の月 ゆれる影の中
蜂蜜色の哀哭に濡れて
都合悪い女になって
わたしだけになりたくて
重ねた影の行方は
悲劇で幕を下ろした
これでお終い…だね
あまい蜜がにがい
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