それは むかしむかしの話
とてもこわい 伝書話
お山の奥へ 行ってはならぬ
帰り道を 無くしてしまう
鈴の音が聞こえた時にゃ 此方へおいで
音の鳴るほう 此方へおいで
その言葉に 惑わされるな
音の鳴るほう 行ってはならぬ
何があっても 行ってはならぬ
鈴の音鳴る方 寄ってはならぬ――――・・・
手叩く音が聞こえた時にゃ 既に手遅れ諦めろ
帰ることなど出来やしない 二度と帰ることはい
素直に手叩き 鳴る方へ・・・
最早既に無き体 戸惑うことなど何もない
あちらへお行き 手の鳴る方へ
魂抜けしその体 誰も探しに来ることはない
魂だけ手の鳴る方へ
残されし人たち 嘆き悲しむ
お山の奥へ 逝かれたと――――・・・
鈴の音鳴ったら 急いで帰れ
鈴の音鳴るほう近寄ずくな
手叩き鳴ったら 諦めろ
素直に従い 手の鳴る方へ・・・・・・
お山の奥へ行ってはならぬ
帰らぬ人と成り果てるぞ
お山の奥へ行ったなら
あちらの世界とご覚悟を
その夜村に響きし声は
お山の奥へ迷いし迷い子
あちらへ召されし 哀れな子のそのお声――――・・・・。
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