出会った人達は もうどこにもいないの

追いかけた背中も 淡く夕闇に溶けて


湖の辺で 私はひとりで

丘は潰れ 谷は膨れた

まっさら平らな世界


歩いた山野道

括れ落ちる下り坂

手懐けた白猫は

歯を悔い縛り溶けた


手から零れたものたちは

どうせ私には必要ない

土に還してあげるの

連れ抱えていたもの全て



哀しい森の謳

金切り声のウグイス

私を見下ろす神様も

どうして もう何も見えないの


止まった時の業 無表情なアンタレス

咽ぶ太陽に 海の涙をひとしずく

掌が濡れてしまった


「ここは何処か」なんて言葉に

意味なんて無いわ

声を失いし夢の園

それしかないの

それだけなの


夢の世界にいた私は

とてもとても愉快そうで

繋いだ手があたたかい

あれは誰だったのかしら


瞼を閉じた世界は

私には眩しすぎて

目を開けたその先は

私ひとり心安らぐ森の主


伸ばした手を取る人は

もう私の世界から…

サロクィの私には

頬を伝う雫さえ

もう分からないの


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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声無し娘と夢の園

助けて とは 傲慢な者の 虚言 か はたまた

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投稿日:2011/09/11 19:59:23

文字数:467文字

カテゴリ:その他

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